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2004年3月の気付きと工夫の記録です。

稽古日記  30:スタンディングマシーンEasyStand6000Glider    
外部情報  8:常歩秘宝館 
14:「古武道の本」仙骨がぐっと内に入る、肚に力を感じ、同時に、上体とくに肩の力が脱けてきます。吊り腰の姿勢(あたかも腰が天井から吊り上げられたかのようになり、後ろ脚の膝はやや曲がっている)の結果、膝の突っ張りが抜けて足が浮く。



稽古日記

3月23日
火曜日には通院して作業療法を施して頂いている。上下肢のROMの確保、脚腰のエクササイズと、内容的には理学療法だと思うのだが、担当のI先生はOTである。1年前にリハ科のY先生を初めて受診した際にPTを希望したにもかかわらず、「うちのOTはPTもできるから。」のせりふとともにOTだけにされた経緯がある。しかもY先生には、数ヶ月前から毎週を隔週にするよう提案され、とうとうこの3月からは隔週ベースのOTになっていた。こう書いてはいるがY先生はリーズナブルである。私としては、自身の状態も医療を取り巻く環境も心得ているつもりである。Y先生の言うとおり隔週に変え、そろそろOTは卒業かという思いも出始めていた。
そんな矢先の今日、I先生から「脚腰の力が付いてきているから、来週はスタンディングマシーンを使ってみましょうか。」という言葉をかけられた。いつも行うエクササイズはベッド上に仰向けになっての3種類。片膝を立て、立てた方の踵を空中で支持していただいてのキッキング、両膝を立て、腰を浮かすブリッジ、そして両膝を立て、左右に倒して起こすツイストである。ブリッジの際、腰の高さが見違えるほど高くなっていることは、いつも付き添ってくれている彼女に指摘されていた。腰を落とす衝撃でベッドをきしませることも今はできる。このサインに気づかれたのか。あるいは、車椅子とベッドの間の移乗の際、両膝を伸ばそうと意識している。このときのサインが大きかったのか。いずれにせよ、I先生に気づいて頂いたのはうれしい。来週の通院がとても楽しみである。
鍼灸治療と身体能力の向上の関係について考えてみる。もちろん、私に特段の知識があるはずもない。すべてタイミングについての思いつきでしかないが。前日の22日、鍼灸治療を受けた。いつもは左肩中心に施術して頂くところを、その日は脚腰中心にして頂いた。このとき、「筋肉の調子が良くなっていることについてリハビリの先生方は何か仰らないか。神経はさておき、筋肉は代謝が良くなっているし、内部から良くなろうという力が強まっている。皮膚の張り具合や鍼の刺さり具合も治療開始時と比べて良くなっている。」との言葉をO先生にかけていただいた。筋力と治癒能力とは別物である。治癒能力の向上と鍼灸治療の因果関係は不明である。ただ、筋肉の調子が良くなっていることがうれしい。また、先週のことであるが、18日の木曜日に理学療法を受けた。両肩と右腕の動きの良さはS先生が驚くほどであった。その前日には鍼灸治療を受けていた。しかも左肩を中心に。鍼灸治療の翌日に理学療法を受けたのは初めてであるが、鍼灸治療で回復した柔軟性が翌日まで残っていたという仮説もあり得る。

3月24日
やせることが緊急の課題である。顎の周りの肉を落とさないと人相が変わりつつある。腹の周りの肉を落とさないと手持ちのズボンがきつくなりつつある。尻の周りの肉を落とさないと車椅子が窮屈になりつつある。そして、体重。介護して下さる方のご苦労を減らすためにも、自力で立ち上がる際の負荷を減じるためにも、体重は早急に減らしたい。
今朝、ちょっとした事件があった。いつものように車椅子に乗ったまま自家用車で移動していたら、目的地に着く直前に、突然、前にずっこけ、車椅子から滑り落ちた。こんなことはこれまでになかった。幸いなことに、車椅子が床にベルトで固定され、上体が胸の位置で車椅子に固定され、そして何よりも助手席の背もたれが膝の前進を阻んだため、身体は床に着くことなく、辛うじて車椅子にもたれていた。近くにいた男性が車椅子の後から私の上体を引き上げてくれてその場は収まったが、運転してくれている彼女にそれだけの腕力はない。座位が崩れないよう乗車前や乗車中の脚のエクササイズは慎む、乗車中時折座位を意識する等の教訓は得たが、落ちてしまった時に備えるならば体重を削るしかない。
何をすべきか、どこから手を付けるかだが、まずは酒をやめることと腹の鍛錬だろう。腹の鍛錬には腹式呼吸と腹筋のエクササイズがあるが、果実を得るには、1日数千回の苦行とすべきことぐらいわかってはいるが。さてさて。

3月30日
先週OTのI先生に予告されたとおり、スタンディングマシーンを使った。EasyStand6000Glider である。1年前に初めて通院したときには既にOT室に置いてあった。メーカーのAltimate Medicalのサイトでは、立位時の脚の運動を可能にすることによりROMを増加させ、体力と心臓血管能力を向上させる、との効用が謳ってある。半年以上前に2度試したときは起立性低血圧で5分と立っていられなかったが、今回は20分以上の立位も問題なかった。これは、最近のハーネスを使った立位訓練の時間が20分以上であるので、当然である。自力で手足を動かすこともできた。このマシーンで歩行運動を完全にシミュレートすることはできないと思われるが、片足に体重をシフトし、膝のロックを意識し、他方の膝を緩めて前に送るという体重移動の感覚はつかめた。


 
外部情報

3月8日
読み始めた本の参考文献に森田文十郎著「腰と丹田で行なう剣道」とあった。この文献に手を出すことは考えていないが、立ちと歩きには腰が最も重要であると思い込んでいるし、丹田の感覚もつかみかけている。これまで剣道という視点はなかったが、文献名のキーワードで検索してみた。
常歩(なみあし)は収穫だった。常歩とは体幹をねじらない二軸の動きらしい。自然で心地よい動きともあるし、エネルギーロスの少ない動きともある。サイト「常歩秘宝館」のあるコーナーには、「常歩(なみあし)歩行では、現代人の歩きとは骨盤回転の方向と時期が異なるのです。簡単に説明しますと、現代人の歩き方は、左右の脚の動きと左右の腰の動きがほぼ一致しています。しかし、常歩(なみあし)歩行では出て行く脚に対して反対側の腰が途中で前方に動き出します。多少乱暴に言えば、脚の動きと骨盤の動く方向が逆になるのです。これによって何が起こるかというと、後方の足が前方に振り出されることになります。これは、骨盤の前方への動きにより脚が振り込まれることにもよりますが、さらに腸腰筋の働きによるのです。腸腰筋が引き伸ばされることにより、その後の自然な収縮(伸張反射)によりほとんど意識せずに脚が切り返されます(ターンオーバー)。さらに、この骨盤の動きを可能にするのは股関節の操作なのです。股関節を動きの支点とし、その外旋力を利用することによって意識せずにそれが可能となります。」とある。脚の感覚よりも腰の感覚が頼りの時点では無視出来ないアイデアだと思う。

3月14日
学研ブックスエソテリカ「古武道の本 」を読み終わった。やはり丹田が気になる。「仙骨がぐっと内に入る」という表現があったが、大殿筋に力を入れるときに肛門を締める感覚と似通っているのではないか。
「ヘソが上を向くようでないと、気は(丹田に)収まらない。」
「ヤーッと掛け声をかけますよね、そのとき、咽喉から一気に出したのでは上体に力が入り、固くなる。そうではなく、ヤーッと尻上がりに、そしてウームと続け、ヤーッと出した発声をもう一度呑み込むかのようにするわけです。気合は肚から出て、(防具の)垂れが持ち上がります。腰は自然に前に乗っていく感じを覚えます。実際、仙骨(腰椎の下方、尾骨の上方にある骨)がぐっと内に入っていくのが解ります。肚に力を感じ、同時に、上体、とくに肩の力が脱けてきます。」
「横綱・栃錦の土俵入り。両足で大地を踏みしめ、廻しを内側から押し上げるようにしてせり上がる。武道家にかぎらず、かつての日本では、このように臍下丹田に気をみなぎらせる身体技法がさまざまな身分において伝承されていた。」
「前田氏によれば、その基本は吊り腰の姿勢にあるという。氏の著書「剣の思想」からその説明部分を引いてみよう。「猿が二本足で立ち上がった瞬間の姿勢・・・あたかも腰が天井から吊り上げられたかのようになり、後ろ脚の膝はやや曲がっている。・・・その結果、下腹〔丹田〕の真下に体重が降り、膝の突っ張りが抜けて足が浮く。この足法に熟達すれば、両足は氷上を滑るように八方いずれの方向にも等しく移動できるようになる。」それは能の足法にも似たもので、氏によれば「地面からの反発を解く」ことを意味するという。具体的にいえば、軸足と踏み出しによる、いわゆる作用・反作用の運動法則からの解放である。すると、気配を悟られずに足をスッと前に出すことができ、出る距離もぐんと伸びるのだという。」

   

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