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2005年12月の気付きと工夫の記録です。

稽古日記  6:テラピマスターを使った立ち稽古
9:「胴体力」を使った歩き方の本質 
歩き方の本質ARUKIKATA立ち上がり方の本質TACHIKATA
27:自立支援ポールを使った起立訓練  
外部情報  8:「スーパーボディを読む」
「胴体力」を用いた歩行に関する記述
13:競歩
14:身体感覚と言語経験
15:KIYOMORI、骨盤の2自由度回転運動
27:自立支援ポール



稽古日記

12月1日(木)
立ち稽古を30分。2,3分おきにスクワットを行ったが、時々姿勢を変えて筋肉を動かすことが立位保持の持続に有効かもしれない。

12月3日(土)
午前中に歩行器訓練。歩行器にベルトでハーネスを繋ぐ時にはほぼ自立した状態であるが、左膝が伸びきらず直立が難しい。直立しようとすると右膝がロックしそこに重心が乗る。上体は右に大きく傾いている。左膝が伸びないのは脚裏の筋肉が緊張しているからか。上体が右に傾くのは右脇が伸びていないからか。どちらも自力では是正できない。
ベルトの締めすぎでハーネスがきつい感じを受けながら、ドアの手前コースを2往復した。第一の指標である距離は確実に伸びている。
折り返しの方向転換の際ステップだけで足の向きを変えるのでなく、体育の右向け右のように踵や爪先を支点として回転する動きを用いた方が上手くいく。
1往復目の最後に、完全に直下崩落した。大殿筋を緊張させる暇もなく、上肢で支持する余裕もなかった。ハーネスはまだはずせない。

12月4日(日)
ずっとベッド上で座位をとっていたが、左脚をコントロールできない。右脚では可能な膝のロック、股関節の意識、爪先の上反り、足の内捻りのどれもできない。
夕方に立ち稽古を30分。時間的にはきつくないが、左脚が弱い。ロックさせようとするとクロノスが起きる。裏側の筋肉がよほど緊張している。

12月6日(火)
通院OTでテラピマスターを使った立ち稽古を30分。前回のOTで股間のスリングは気に入らなかったので、ウェストベルトだけにして頂く。腰高の歩行器を上から押さえることでバランスをとる。身体の両側に持ち手が来るが、これを親指と人差し指の間で持つといつの間にか手が外側に逃げてしまう。人差し指と中指の間に挟み真上から押さえる。蹄みたいだが調子は良い。大事なことは上肢を内捻りすること。
最初きつかった左脚のクロノスは途中で収まった。片足ずつ踵を上げる、腰を左右に振る、振り足を前に出すよう腰をひねる、直立(I先生の言葉ではニュートラル)の状態から大殿筋を緊張させて腰を前に出す。どれもそこそこできる。I先生は週2日の歩行器訓練の成果ではないかという。完全否定はできないが、伊藤式体操の知識を採り入れた立ち稽古の成果だと思う。I先生が口にする大殿筋などのアウターマッスルと伊藤式体操の腸腰筋などのインナーマッスル。どちらかだけが正しいというものではない。混乱はしない。
巡回中のY先生が立ち稽古を観ながら、「体力あるし若いから」と言いつつ、大殿筋の緊張を触って確認している。週2回の歩行器訓練のことと右手マウスのことをI先生が報告している。卒業の話が再燃するかも。
午前中の立ち稽古の疲れだと思うが、上肢、腹、下肢が凝っている。夕方の訪問PTは歩行器訓練なしでお願いする。
ベッド上で徹底的なストレッチをして頂く。左膝が伸びるように脚裏を伸ばしてもらう。爪先を上に反らせることはふくらはぎの伸長に効く。太腿の裏にあるハムストリングスを伸ばすには膝を伸ばした状態で尻を伸ばす。一人で行うには膝を押さえての前屈が有効とのこと。立位体前屈で突っ張るところがハムストリングスというI氏の説明はわかりやすい。前屈したときに右手では足首を触れる。このとき肩胛骨のスライドを意識できる。一方、左手は膝より先に伸ばせない。肩胛骨周りの固さが原因と思っていたが、大胸筋の緊張が原因とのこと。

12月8日(木)
立ち稽古を30分。「立ち上がる」ための「丸める・反る」を主体に、「体重支持」のための「伸ばす・縮める」を途中にはさんでみた。最後には骨盤の回転も大殿筋の緊張も意識できなくなった。
「丸める・反る」の鍛錬は鉄球(美坂式バランスボール)による屈伸運動をまねたつもりだが、数千回、1万回の単位でできるレベルではない。感覚がない上に痙性による緊張を抜けない身体で、肉体の細部を意識したりリラックスさせることは容易ではない。だからこそ。ポイントは外せない。
「伸ばす・縮める」はむつかしい。ベッド上で寝ているときにはできているのだが。ポイントはわかっているつもり。

12月9日(金)
「胴体力」を使った歩き方の本質を考えてみた。伊藤昇氏の著書は非常に参考になるが、脊髄損傷に伴う不全麻痺の者が歩きを取り戻すための鍛錬に使うなどとは、当然ながら、想定されていない。自分の感覚と言葉でつかむ必要がある。「真上から吊られた重心が、軸足の股関節周りに骨盤を自在に回転させながら、中心面上を移動する」ということか。
歩き方の本質ARUKIKATA立ち上がり方の本質TACHIKATA

ベッド上仰臥位で骨盤の回転を試してみた。イメージ通りに動かせているように思う。ベッド上でひとり腰を動かしながら二つのことを思った。ひとつは、寝た姿勢でも歩行訓練はできること。もちろん、免荷+トレッドミルの方が効果的ではあるが。二つ目は、歩き方の本質を理解せずに鍛錬することの無駄と危うさ。レッグレイズのような部分的エクササイズも免荷+トレッドミルのような総合的トレーニングも実際の歩き方に繋がっていなくてはならない。

12月10日(土)
歩行器訓練でドアまでのコースを3往復。3回目のドアの前で完全崩落。真下と言うよりも前傾気味で。肘が完全に外に逃げて、脇でアームレストに引っかかっていた。
骨盤の回転シミュレーションの効果が出たのか、最初から足がスムーズに出た。ただし両脚とも内転がきつい。自分の足を踏まないよう目視で直接確認しようとすると、前傾して頭が下がる。「中心軸を倒してその勢いを利用する」にしても腰から動く必要がある。頭から地面に突っ込むのではない。前傾気味に崩落したのも頭が下がっているからだろう。歩行器の進み方も早すぎる。次回はI氏に頼んでゆっくり動かして頂く。軸足の切り替えを素早く確実に行うためには、歩幅を小さくする必要がある。
足下を見ずにすませるには部屋の両端に鏡を置く必要があるが、大がかりな模様替えを伴う。じっくり考える。
自分が受傷する前に「歩行はリズムだから」とある人に教えたことがある。思い出した。これまでstance+shift+step/swingのリズムで考えていたが、これは違う。stanceは静止状態stillであり歩行のリズムには含めない。

12月11日(日)
彼女の体調がすこぶる悪い。立ち稽古どころか車いすへの移乗も頼めない。

12月12日(月)
歩き方の本質ARUKIKATA、細分化された部位の動き、関連情報を体系的に繋ぐ作業に入る。仮説を含むもので、しかも成長し形を変える暫定資料としてHOMEに掲載する。

12月13日(火)
昨晩、ベッド上で軸足の切り替えを練習していて思い当たった。これは競歩の動きではないか、と。ヒントを求めてインターネットにアクセスした。

「競歩では膝の曲げ伸ばしを直接的な推進力として利用してはいけないのです.」
膝周りの筋肉をダンパ材(衝撃吸収材)兼アクチュエータ(動力)として利用できない私には好都合だ。
ウォーキング動作では,地面に着いた足を支点に,脚が逆向きの振り子のような動作を繰り返しながら前進します。片足支持状態では振り子が真上を向いているので,一番高い位置に重心があります 。」
たとえもわかりやすい。
「ポイント:片脚支持ではリラックスして体重移動」
肝に銘じます。
「膝を伸ばして着地すると,脚の構造上必ずかかと着地になります。競歩(race walking)の別名が heel to toe walking とも言われるように,かかと着地で体重をつま先に移動して最後に蹴り出すというのが競歩の足の動きの基本です。」
体重は拇指丘にかけるのが鉄則である、という表現にとらわれていたが、拇指丘から着地するとは言われていない。

「かかとから入って着地した瞬間に膝を伸ばすこと,さらに,上半身の力を抜いて着地した方の肩を落とすことです。このような上半身と下半身の動きの連携は,次に紹介する「スネーキング」にもつながります。上半身と下半身はお互いの反動で逆の方向の動きをします。」
これは胴体力と明らかに違うことを言っている。
・体重のかかる側は、肋骨と骨盤が引き離されて伸びていなくてはならない。
・前かがみというが肋骨と骨盤は一本なのだ。つまり常に身体の左右の中心の軸がブレないのだ。その証拠に彼の左右の肩は常に平行である。

軸足側の肩と脇腹の動きについて、胴体力と競歩のいずれか一つが正しい、とは思わない。当面はどちらも切り捨てない。できれば融合させるが、できなければ使い分ける。
とりあえず、「その場足踏み」を試す。

競歩ではないが、長座位での床歩き(尻歩き)も気になっている。

夕方の歩行器訓練は、前回の反省から、2点工夫した。ひとつは、過度の内転を防止するために十分なストレッチをして頂いた。もう一つは、上体の前傾を押さえるために、歩幅を小さくすること。そのために、歩行器の小刻みな移動をI氏にお願いした。
ドアまでコースを2往復した。崩落は一度もなかったが、ARUKIKATAを上手くイメージできなかった。前回ほどではないが内転も出る。真上から吊られたような上体を実現するために、あごを引いて、視野の下限ギリギリにつま先が入るような姿勢を試した。これは使えそうだ。いつの間にか前傾しているのは、歩行器の移動が早すぎるせいかもしれない。
途中で振り足が出なくなる。ふくらはぎの緊張が高まって、踵が上がる、つまり、尖足ぎみになっている状態らしい。両方の踵が浮いているらしい。これでは、前足を踵から着地させるどころではない。ふくらはぎを伸ばす動作を日常生活で多用することに効果がありそうだと思う。車いすのフットレストをつま先上がりにセットすることを考えついた。I氏に意見を求めたら、膝が曲がっている状態ではふくらはぎの伸びは容易なので、効果無しとのこと。長座位での前屈と立ち稽古で対応する。

12月14日(水)
「かかとから入って着地した瞬間に膝を伸ばすこと,さらに,上半身の力を抜いて着地した方の肩を落とすことです。」という競歩の技術は、基本ドリル「腕の回転」と同じく、「膝を伸ばす瞬間を意識するための動作」であると仮定することにした。たしかに、ベッド上仰臥位で膝伸ばしをすると、腕を体側において肩ごと動く方が、大の字になって両脇を柵に固定した時よりも、膝を伸ばす瞬間を意識しやすい。しかし、アームレストに肘を乗せた状態の歩行器訓練ではこの動作をそのまま使うことはできない。大事なことは「膝を伸ばす瞬間を意識」すること。

12月15日(木)
立ち稽古を25分。競歩ドリルの「その場足踏み」を行った。
これまでも通院OTで「片方の踵を上げる」ことはできていたが、「膝を伸ばして交互に体重移動するイメージを体に覚え込ませる」ととらえると容易にできるようになった。胴体は常に「反る」を意識している。時間が経ち疲れてくると、遊脚側に傾いてくる。特に、左脚を支持脚にした時の不安定がひどい。左の中殿筋の弱さが原因かもしれない。このとき、左の肩を下げることで傾きをいくらか是正できる。これが競歩の技術なのかもしれない。ただし、正面の手すりをつかんで行う立ち稽古と体側のアームレストで肘を支持する歩行器訓練では事情が違う。
「前脚が床につくまでは重心は後ろ脚にある。少しでも軸足の膝が緩むなどして、地面と垂直方向に働く力が逃げてしまっては意味がない。」と「胴体がアルファベットのCのようにたわむとイメージして腿を引き上げる。このとき、みぞおちの力をフッと抜く。」の両立に悩んでいた。軽いスクワットで骨盤の前後回転を試した。やはり、現時点では、左右のどちらか半分だけを「丸める」ことはできない。[丸める/反る]はTACHIKATA、[伸ばす/縮める]と[捻り]はARUKIKATAと整理する。すなわち、歩くときに胴体は常に「反る」を意識 し、立つときの胴体は常に左右対称となる。

12月17日(土)
歩行器のセッティングが済んでから、歩き出す前に、その場足踏みをした。どちらの遊脚も浮かせられない。特に右脚に乗り切れない感じが強い。
ドアまでのコースを2往復。崩落はなかった。
左右のアンバランスは気にならない。立ち止まった状態で前後のバランスを見てもらった。腹が前に出て肩が後ろに引けているらしい。

12月18日(日)
夕方、立ち稽古を30分。立ち上がりを想定した深いスクワットを行った。歩行器訓練や足踏みとは別の筋肉を使う。どちらもやらねばならぬ。

12月21日(水)
立ち稽古を30分。独力で立ち上がるまでの道は遠い。

12月24日(土)
歩行器訓練でドアまでコースを3往復。最後にリフターの下で崩落、そのままリフターで吊り上げてもらう。
歩行中、ふくらはぎの緊張が高まり、踵が浮いてしまう。内転が強く振り足が軸足と重なっても、後足を抜けるのは前足の踵が浮いているからとのこと。徐々にではあるが、足下を見ずに進むことができるように変化している。

12月27日(火)
端座位からの起立という現時点の目標に一歩近づいた。
通院OTでテラピマスターの準備を始めたI先生の作業を遮って、端座位からの起立に集中したいことを申し出た。練習のために座面高さを変えられるベッドと目の前に手すりが必要だと告げると、自立支援ポールを使わせて下さった。自立支援ポールのアームを右手で握り、彼女とI先生が左右に付いてくれた状態で立ち上がる。慣れたら自力で立ち上がれる。座面の高さは63cm。ロホの座面が48cm、一般の椅子の座面が40cmらしいので、-20cmが当面の目標となる。浅く腰掛けるための座面上での尻の移動、必要十分な痙性の誘発も解決せねばならない。
調子よく立ち上がれるときの上体の動きは、頭が一度前下に下がっている。「こんにちわと言いながら立ち上がる」というヒントを後から思い出した。この重要な動きはハーネスやテラピマスターの胸ベルトを装着していてはできない。逆の言い方をすると、ハーネスなしでも行える稽古となる。一人稽古の域に早く達したい。
夕方の訪問PTで歩き納め。ドアまでコースを1往復、崩落はなし。足下を見ることもなく、足の出方も良かったが、空腹で目が回り中断した。反省。


 
外部情報

12月8日(木)
2年前から気になっていた本を読むことができた。スーパーボディを読む・ジョーダン、ウッズ、玉三郎の「胴体力」である。武道、舞踊、スポーツから日常生活まで共通する身体の使い方を説いてある。核は;
「四肢に力を加える源となる部分を『胴体』と呼び、具体的に言えば、上半身の肩から股関節までの部分」(P15)。「胴体の動きが見えてくれば、その動きが三つしかないことが実感できてくる。それが、[丸める/反る][伸ばす/縮める][捻り]の三つである。」(P16)。
の2点である。
(2006.10.26追記)→「胴体力」を用いた歩行に関する記述
コツを抜き出すと;
・脚の(=重心の)切り替えにおける的確で素早い「股関節のとらえ」の本当の形は「骨盤の回転」によるものだ。
・仙骨が骨盤の中心に押し込められると、背骨が伸び、重心が足の内側に寄ってくる。すると、軸の意識もはっきりしてくるし、重心も安定する。足の指の親指側に力が入ってくるのだ。ただし、大殿筋を締めるやり方はダメだ。
(2006.10.18追記)→歩き方の本質ARUKIKATA立ち上がり方の本質TACHIKATA

12月13日(火)
競歩に関するサイトを覗いた。基本ドリル編、トレーニング編、レース編と技術情報も充実しているが、「練習(プラクティス)=「鍛錬」(トレーニング)+「学習」(ラーニング)」という意見には共感を覚えた。同時に、「陸上競技の中でも特に短距離やフィールド競技では,基本技能(スキル)の反復練習(ドリル)ということをとても重視」「スキル面とフィジカル面のトレーニングを完全に切り離してしまっては,前者が畳の上の水練に陥るおそれ」には考えさせられた。

基本ドリル編、
歩き出す前に「その場足踏み」
「膝を伸ばす」というのがどういうことなのか,歩かずにその場足踏みで体に覚えさせていくための練習方法。   
  1.10cm前後(握り拳1つか2つ分)足を開いて立つ。足は真横に開くやり方と,多少前後にも開く(ある程度やったら前後交替する)やり方があります。前を見て背筋を伸ばすよう,姿勢に注意。
2.片脚を伸ばして体重をかけ,反対の脚は軽く膝を曲げる。曲げる方の脚の踵は,ずっと地面に着けたままで行うやり方と,上げて地面から離す(つま先はずっと着けたまま)やり方があります。
3.脚を交互に同じことを繰り返す。
  たったこれだけのことですが,膝を伸ばして交互に体重移動するイメージを体に覚え込ませることができます。鏡,なければガラス窓に映して見ればフォームのセルフチェックもできます。初めのうちは確実にゆっくりと,慣れてきたら実際にレースで歩くようなピッチ(1分間200前後)まで徐々に上げます。
  「休め」は軸脚に体重をほぼ完全に乗せ,横に出した脚はバランスを取っているだけで,実質的には膝を伸ばした片脚支持です。「気を点け」や「仁王立ち」と「休め」を比べてみると,膝を伸ばした片脚支持とは意外にもリラックスできる楽な体勢であることが理解できると思います。 
ここからは実際に歩く(前進する)ドリルです。いずれも,動作を強調したり意識を集中させ,動きを体に覚えさせていくというものです。

着地に注目「かかと歩き」
膝を伸ばして着地すると,脚の構造上必ずかかと着地になります。競歩(race walking)の別名が heel to toe walking とも言われるように,かかと着地で体重をつま先に移動して最後に蹴り出すというのが競歩の足の動きの基本です。

脱力して着地
これも着地と着地時の膝伸ばしを意識するためのドリルの一つです。ポイントはやはり着地で,かかとから入って着地した瞬間に膝を伸ばすこと,さらに,上半身の力を抜いて着地した方の肩を落とすことです。 上半身と下半身はお互いの反動で逆の方向の動きをします。

スネーキング
手を組んだり肩に付けることであえて上半身末端部(腕・手)の動きを制限するのですが,それによって肩を中心とした上半身体幹部の動きが強調・意識されます。

腕の回転
腕が真下に来た瞬間(アンダースローなら投げる瞬間),同じ側の脚は膝が伸びて真っ直ぐになります。これも膝を伸ばす瞬間を意識するための動作です。

腕の突き出し
軽くパンチするように腕を前方に突き出して伸ばす動作のドリルは,その瞬間に腰の回転により反対側の脚が前に出て着地することを意識するためのものです。

抜き足
片脚支持になった瞬間で一瞬止めて歩きます。きちんと膝が伸びていれば,一瞬止めることができるはずです。
  





12月14日(水)
久しぶりに覗いてみた某掲示板でおもしろいカキコミを見つけた。

骨盤、背骨、肋骨、肩甲骨の動きが大切なのは分かるようになってきました。 しかし、ウェイトトレーニングをすると動きがめっぽう悪くなるような・・・。 身体の中で引っ掛かりができて、内部感覚もおかしくなり、力の伝達回路も崩れるようで・・・。 皆さんはウェイト・トレーニングはどうしてます?
これは簡単。中国武術でやってるように型どおりにまず動いて、ある動作の時緊張させる筋肉と 弛緩させる筋肉の種類や時間を学び、それができたらスピードをつけたり、物を 打って確かめたり、武器で重みをつけて必要筋肉を鍛えます。

一生懸命なトレーニング、体力向上には役立つと思うが、武術の技術向上、術理の理解を助ける方向には、およそ役に立ちそうにないこと(体力向上によって動ける体が出来たと勘違いしてしまう方向でのトレーニング。術理的には全く動けない体であったとしても、なんとなくそれらしい型がやれてしまうこと。) そういうのに熱中してしまうことも分からないではありません。正しく指導されていない修行者の方は、技術向上の為に何をすれば良いのか分からないままに何かやらなきゃという気持ちで、そういうトレーニングに熱中してる方が多いと思うし、一生懸命やることで簡単に達成感を得られるから(今日は何回やったとか、何キロ挙げれた、走れたとか) そういう修行者は不幸というか、もっと流儀の術理に浸透してもらいたいと思います。
そのために動ける体を作る/理解するサブメソッドのようなものが有ればいいなとおもます。もちろん、その身体メソッドに依存して自分の流派の上達メソッドが信頼出来なくなるというのは問題ですが、つまり、ナントカテクニックでは甲だが、師匠のやり方は乙で、それはナントカテクニックにはないので、乙のやり方は駄目だとなることですね。それは本末転倒で、むしろその身体メソッドへの理解も低いといえるでしょう。どの方法でも、(具体的なメソッドへの展開はさまざまでも)目指す方向は同じだと思うので。
また理解したと思っても、自分の理解が誤解に基づく理解で師匠の意図とは異なっているという可能性もあるわけで。師匠の使う言葉は、まったくの個人的な身体感覚(修行によって得た体内感覚とか術の展開時の意識など)と言語経験(師匠の生活における言葉の使い方、方言などや流儀伝承からの表現など)から表現されるているもので・・・

12月15日(木)
テレビのニュース。昨日ASIMOが膝を曲げて走っていたが、今日はKIYOMORIが膝を伸ばして歩いていた。骨盤の2自由度回転運動を利用しているらしい。
共同研究者の早稲田大学高西研究室WABIAN-2のページはもう少し詳しい。


より人間らしい歩行運動を可能にする機構として,腰の2自由度(Roll,Yaw)があります. この自由度により,上体部の姿勢に依存しない腰の運動を有効に活用することで膝関節の伸展位(膝が伸びきった状態)を伴う歩行運動を実現しています.


12月27日(火)
介護保険レンタルの対象でもある自立支援ポール;  

(ホクメイ)ベストポジションバー コの字セット
●ベストポジションバー・基本セットとT型アームの組み合わせです。
●T型アームの太さは35mmと握りやすく、立ち上がりにも安心です。
(ホクメイ)ベストポジションバー 基本セット
サイズ :長さ2100〜2900mm ポール径 45mm 
重量 :5.5Kg
材質 :アルミ
●部屋の中央に取り付けできます。
●いろいろな高さに対応でき、取り付け工事も不要です。
●オプションとの組み合わせでいろいろなケースで使用できます。



「胴体力」を用いた歩行に関する記述

*** 基本 ***
胴体の動きの土台となるのが「股関節で地面をとらえる」ことである。これは動く前の「究極のニュートラル・ポジション」である。簡単に言ってしまえば「股関節と脚の骨(大腿骨など)が正しい角度にある状態」となるのだが、正しい角度は万人にとって同じではない。P20
「股関節で地面をとらえる立ち方」の実現には、「足の裏の真上に骨盤が位置している」ことが最低条件となる。P94
股関節でとらえた状態で、頭頂部から会陰(尾骨と恥骨の間)を垂直に貫く仮想線=中心軸p54
右側はよく伸びるが、左側が伸びないという人は、左の「股関節のとらえ」が弱いということだ。P52
背骨に連動した胴体の力をさらに高めるのが、骨盤の動きとの連動である。骨格から考えても「丸める」とき「骨盤」は後ろに回転する。脚の上げ下げの際に骨盤がスムーズに回転できるなら、胴体だけ使うときよりさらに楽になるのだ。P130
「股関節のとらえ」の本当の形は、「骨盤の自在さ」なのだ。言い換えれば、骨盤がよく動く人は、「股関節のとらえ」が深く、鋭い。そして結果として、どのような微妙な位置に身体を置こうとも非常に安定し、その土台の上に微妙な表現をつくれるp131
脚の(=重心の)切り替えにおける的確で素早い「股関節のとらえ」の本当の形は「骨盤の回転」によるものだ。
P175

仙骨が骨盤の中心に押し込められると、背骨が伸び、重心が足の内側に寄ってくる。すると、軸の意識もはっきりしてくるし、重心も安定する。足の指の親指側に力が入ってくるのだ。ただし、大殿筋を締めるやり方はダメだ。
これでは脚もいっしょに固めてしまうことになるので、姿勢はよくなるとしても、そのまま歩き出すことはできない。ヨガの弓のポーズをとったときの仙骨は締まっている状態である。P134

丸めるときは骨盤が後ろに回転する。骨盤が後ろに回転すると骨盤内の筋肉群が縮む。「丸める/反る」の動きの質を高めれば、腰から下腹部、腰から臀部にかけての筋肉がよく動くようになるため、そこに連動している腿がよく動くようになる。P28
「丸める/反る」息を吐きながら、みぞおちあたりを引っ込めるような感じで腰から動いて、徐々に背を丸くしていく。息を吐ききったら、腰から動いて、息を吸いながら丸くなった背中をまっすぐ伸ばしていく。腹部が伸びて、腰も垂直に伸びた時点で、腰を押し込むことなく(反り返りすぎると腰に負担がかかる)、胸を拡げていく。P29
歩くときにもっとも大事な働きをしているのが「丸める/反る」である。P31

主に腕の動きを良くし、敏捷性を高める動きが「伸ばす/縮める」だ。手を伸ばす側の足(股関節)にしっかりと体重を乗せる。その足1本で立つつもりで体重を乗せていく。体重は拇指丘にかけるのが鉄則である。口から息を吐きながら、肋骨と骨盤を上下に引き離すように、脇腹を伸ばす。これと同時に反対の脇腹を縮めていく。こちらの足は浮いてしまってもいい。P49

「捻り」は日常生活にある動きではなく、またバスケットボールというスポーツにもほとんど必要とされないP39
「捻り」とは、「胴体と軸足が股関節を境に逆に回転する動き」である。口から息を吐きながら、上半身を腰から右に捻っていく。このとき、体重がすべて乗る右股関節と右脚(軸足)が動かないように。動きやすい人は太腿や右脚のつま先を内側に入れるようにすると動きにくい。p66

*** 歩く ***
一本の軸=中心軸を倒した勢いを利用する動きだ。そのとき、「伸ばす/縮める」がしっかりしていれば、足はスムーズに出る。P57
「内捻り」で歩けば脚の出方はスムーズになり、・・・ただし、つま先を内側に入れてはならない。
P157
「中心面」によって左右に分かれた身体のまま、歩いてみてほしい。まず右脚を踏み出す。膝の側面が常に「中心面」に触れているように注意しながら、右、左と歩いていくと、驚くほどなめらかに、滑るように歩くことができたはずだ。P169
眉間を通る線をイメージする。その線を左右にブレさせることなく、ただまっすぐ前に移動させるイメージで歩いてみる。柱などの目印を見つけて、そこに軸を合わせていくといい。P55

それをグルーチョのようにスタスタと歩くことができるためには、よほど「股関節のとらえ」がなくては無理だ。そしてもちろんそれは骨盤の左右の素早い回転でつんのめる前に重心を切り替えるのだ。そのためには脇の「伸ばす/縮める」も必要なのだがグルーチョはそれも見事である。先に「丸める/反る」と骨盤の前後回転の関係を見たが、「伸ばす/縮める」と左右回転の関係も同じ事である。よく見ると、彼の歩行は更に「捻り」もうまく使っている。これは重心を左右に逃がさないし。「脚の内捻り」を生む。P132
さらにグルーチョの歩行を見てみよう。前かがみというが肋骨と骨盤は一本なのだ。前脚が床につくまでは重心は後ろ脚にある。これはウッズのところで見たように非常に安定してリラックスした状態である。このまま前脚が床についた瞬間に素早く重心を切り替えると、今度は胴体と前脚が一本になる、というわけで、つまり常に身体の左右の中心の軸がブレないのだ。その証拠に彼の左右の肩は常に平行である。おそらくグルーチョは自分の「中心軸」の意識がきわめてはっきりしていて、歩行の際にただその軸を前に倒していくだけではないかと思う。P133

*** 立ち上がる ***
「股関節で地面をとらえる立ち方」で立つ。そして、身体を垂直に揺すってみる。そのとき、体重が両方の拇指丘にかかっていることを確認する。そして、次第に背中や腰の辺りの力みがとれていくのを実感して欲しい。自分が天井から吊されているバネになったつもりで何度も上下に揺すってみる。そして、腿に力を入れず、ふわりと軽く舞い上がるようなイメージで背中を意識して斜め前にジャンプする。差がよくわからない人は、まだ力みが抜けていないP36
ジョーダンは踏ん張った脚の力によって跳ぶのではなく、ムダな緊張のない胴体の力を使っている。踏み切る前に「丸める/反る」の動きによって自然にみぞおちの力が抜け、骨盤がグッと下がって、拇指丘付近にすべての重みが乗りきる。そして、ジョーダンの身体が浮き上がろうとするが、そのとき、骨盤はギリギリまで下がっている。これは浮き上がっていく肋骨との分離を強烈にするためである。そして胴体がフワリと浮き上がる。これだけでも素晴らしいジャンプなのだが、ジョーダンはこれでは終わらない。より背中を伸ばし、仙骨をぐっと締めている。
P137
空中にいきなり垂直に跳び上がる動きもあるが、これなど脚の筋力は使わずただ「仙骨の締め」だけで跳んでいるはずだ。P177
「内捻り」をする以上は脚も三つの関節間を意識しなくてはならない。腕の場合は肩、肘、手首の三つだったが、脚は股関節、膝、足首の三つである。筋肉は斜め下に走っているから、それに沿うように斜め下へのらせんの力が働く。そして、最終的な到達がちょうど足の甲の拇指丘の真上だ。P156

*** 軸足に乗る ***
重心をしっかりさせるのが「股関節のとらえ」である。(回転中も同じことで、)骨盤から下と上で軸が折れ曲がっていては軸がずれてバランスが崩れてしまう。だから、この場合もまた仙骨が締まっていて、しっかり「反る」ことが必要なのだ。P47
ダンスで片足を上げるときも、体重のかかる側は、肋骨と骨盤が引き離されて伸びていなくてはならない。もちろん、脚を上げた側の脇腹は、自然に縮んでいく。P50
「伸ばす/縮める」の動きが良くなると、自然に体重移動に敏感になる。これは人間が移動するときは必ず片側ずつに体重が乗っていくが、その切り替えがよく自覚できるようになるからだ。もちろん体重が乗った側の脇が伸びていなければならない。P51
左打者のイチローは、ボールが来ると内部の筋肉を上手く使って、骨盤をすっと下げて、左の股関節にあった重心を右股関節に移すことができる。P58
軸足(側?)の脇の筋肉が縮んでいてよく伸ばせない身体では、軸の線がブレてしまい重心の安定(股関節のとらえ)は望めない。P63
そのとき「伸ばす/縮まる」の動きで右サイドの骨盤が下がり、肋骨が引き上げられて、その差を大きくする。まるで、みぞおちから伸びたような脚が地面のとらえを強くする効果を持つのだ。P73
歩くとき、軽やかに伸びた足の拇指丘あたりが地面をとらえた瞬間、ウッズの腰(骨盤)は足の真上に来ている。
P107
結果として踏み込んではいても「スパイクでガッチリと踏みつけよう」という力んだ脚の動きではない。あくまで、胴体を使って腸腰筋を始動させ、その伸びによって脚も伸ばされていく。その結果としてグラグラしない強い軸足となるのだ。P143
少しでも軸足の膝が緩むなどして、地面と垂直方向に働く力が逃げてしまっては意味がないのだ。
P67

*** 振り足を出す ***
「股関節のとらえ」が完璧な人であれば、「捻り」は土台(下半身を)を、よりしっかりさせるように働く。P84
表面的な筋肉で脚を持ち上げるとそれ自体の重みを感じてしまい、疲れも早くなる。内部の筋肉を使えれば脚の重さはあまり気にならなくなる。P25
胴体がアルファベットのCのようにたわむとイメージして腿を引き上げる。このとき、みぞおちの力をフッと抜く。
P25
「丸める/反る」の動きが良ければ、あまり足の上げ下げは意識しなくてもよくなる。そのぶん、腹、腰、腿、ふくらはぎにムダな力が入らず、スムーズに足が出るようになる。P32
塩田の動きをビデオで見ると、かなり狭い歩幅で歩いているが、これは股関節の切り替えが意識しやすく、その意識を大切にしていたからと推察される。
P165
赤ん坊のハイハイも同じように無理なく、伸び縮みしている。そして、後ろ足を引き寄せるときは、上手に「丸める/反る」を使っているのだ。P52




歩き方の本質ARUKIKATAは、胴体力(伊藤式体操)の理論をお借りして、「真上から吊られた重心が、軸足の股関節周りに骨盤を自在に回転させながら、中心面上を移動する」 と表現することができます。これはそのまま、立ち上がり方の本質TACHIKATAでもあります。

  歩き方の本質ARUKIKATA 立ち上がり方の本質TACHIKATA
「真上から吊られた重心が」 ・中心軸を倒した勢いを利用する動きだ。
・眉間を通る線をイメージする。その線を左右にブレさせることなく、ただまっすぐ前に移動させるイメージで歩いてみる。柱などの目印を見つけて、そこに軸を合わせていくといい。
・前かがみというが肋骨と骨盤は一本なのだ。前脚が床につくまでは重心は後ろ脚にある。このまま前脚が床についた瞬間に素早く重心を切り替えると、今度は胴体と前脚が一本になる、というわけで、つまり常に身体の左右の中心の軸がブレないのだ。その証拠に彼の左右の肩は常に平行である。
・自分が天井から吊されているバネになったつもりで、腿に力を入れず、ふわりと軽く舞い上がるようなイメージで背中を意識して斜め前にジャンプする。
・踏み切る前に「丸める/反る」の動きによって自然にみぞおちの力が抜け、骨盤がグッと下がって、拇指丘付近にすべての重みが乗りきる。そして、身体が浮き上がろうとするが、そのとき、骨盤はギリギリまで下がっている。これは浮き上がっていく肋骨との分離を強烈にするためである。
「軸足の股関節周りに」 ・その足1本で立つつもりで体重を乗せていく。
・上半身を腰から右に捻っていく。このとき、体重がすべて乗る右股関節と右脚(軸足)が動かないように。
・少しでも軸足の膝が緩むなどして、地面と垂直方向に働く力が逃げてしまっては意味がない。
・体重のかかる側は、肋骨と骨盤が引き離されて伸びていなくてはならない。もちろん、脚を上げた側の脇腹は、自然に縮んでいく。
・「伸ばす/縮まる」の動きで右サイドの骨盤が下がり、肋骨が引き上げられて、その差を大きくする。まるで、みぞおちから伸びたような脚が地面のとらえを強くする。
・骨盤から下と上で軸が折れ曲がっていては軸がずれてバランスが崩れてしまう。だから、この場合もまた仙骨が締まっていて、しっかり「反る」ことが必要なのだ。
・口から息を吐きながら、肋骨と骨盤を上下に引き離すように、脇腹を伸ばす。
・あくまで、胴体を使って腸腰筋を始動させ、その伸びによって脚も伸ばされていく。
「骨盤を自在に回転させながら」 ・軽やかに伸びた足の拇指丘あたりが地面をとらえた瞬間、腰(骨盤)は足の真上に来ている。
・骨盤の左右の素早い回転でつんのめる前に重心を切り替える。
・かなり狭い歩幅で歩いているが、これは股関節の切り替えが意識しやすい。
・内部の筋肉を上手く使って、骨盤をすっと下げて、左の股関節にあった重心を右股関節に移す。
・骨盤が後ろに回転すると骨盤内の筋肉群が縮む。
・息を吐きながら、みぞおちあたりを引っ込めるような感じで腰から動いて、徐々に背を丸くしていく。息を吐ききったら、腰から動いて、息を吸いながら丸くなった背中をまっすぐ伸ばしていく。
「中心面上を移動する」 ・「内捻り」で歩けば脚の出方はスムーズになる。
・体重は拇指丘にかけるのが鉄則である。
・膝の側面が常に「中心面」に触れているように。
・「捻り」は重心を左右に逃がさないし、「脚の内捻り」を生む。
・仙骨が骨盤の中心に押し込められると、背骨が伸び、重心が足の内側に寄ってくる。
・足の裏の真上に骨盤が位置している。

   

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